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| 関秀雄の刑事事件について |
平成19年10月22日
全国小売酒販組合年金被害対策東京弁護団
代表 弁護士 藤村眞知子 |
本年9月28日,東京地方裁判所刑事第3部は,全国小売酒販組合中央会の元事務局長であった関秀雄に対し,背任・業務上横領(酒政連等の資金)の罪で懲役7年の実刑判決を言い渡しました。
本件事件は,元事務局長の関秀雄が,中央会のずさんな管理体制に乗じて,リベートを受け取るなど自らの私利私欲のために,年金資産の運用先であった信託銀行等との契約を解約して資金を戻し、その大半である約145億円を,チャンセリー債という極めて高リスクで実態の明らかでない私募債に一括投資して、ほとんどを失ったという事件です。
判決は,年金資産という大きなリスクを負担してはならない資産の投資にあたっては,その投資対象となる金融商品の仕組みやリスク等について慎重かつ詳細な調査検討をする必要があったこと,投資対象を分散してリスクの軽減を図るべきであったことを指摘しています。また,判決は,理事者らが,チャンセリー債への投資を知った後も,それが償還されない事態に至るまで何ら調査せず,追認したと受けとめられても仕方ない態度をとるなど,中央会の管理体制が杜撰であり、それに付け入る形で犯行がなされたことを指摘し,管理が適正に行われていればこれほどまでの被害が発生したとは考えがたいとして,関秀雄の独断専横を許した中央会や中央会理事らの落ち度ついて言及していますが,かかる指摘は中央会・理事らの責任の本質に言及したものといえます。
中央会は,自らが被害者であるとして,関秀雄を告訴しました。しかし,本件の真の被害者は,年金を受給することができなくなり,あるいは,払い込んだ掛金の返還を受けることができなくなった年金加入者です。年金加入者は,何らの落ち度がないにも拘わらず,事務局長の私利私欲に駆られた暴挙の為に,老後の生活設計を大きく狂わされることとなりました。関秀雄は,衆議院議員の元秘書の紹介者を介して合計1億3842万1468円のリベートを受け取りましたが200万円しか弁償していません。当弁護団としては,本件犯罪の重大性に鑑みれば,被告人関秀雄に対する懲役7年の実刑は決して重くないと考えています。
今後,当弁護団では,今回の刑事判決の結果を踏まえて,関秀雄・中央会・中央会の理事等役員は勿論のこと,チャンセリー債の購入に関与したクレディ・スイスをはじめとする関係者一同の責任を鋭意追及し,損害賠償請求訴訟において勝訴判決を得るために,なお一層の努力をして行く所存です。
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| 以上 |
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